成増駅北口をご利用された方なら、駅出口の手すりに等身大の金属製の鳩のカップルが何組もついているのに気付かれたかと思います。オスバトとちょっと小さめのメスバトが小首を傾げて見つめあっている??でもなんで成増に鳩?どなたか知っていらっしゃいますか?

実は私、少し前巣から落ちてきたきじ鳩を3週間ぐらい育てた経験があるんですよ。まだ羽毛もほとんどなく、写真を送ったメル友からは「コワいらしい」と言われてしまったくらいのよちよち裸んぼ。ピーピーとひっきりなしに鳴くのでピー子と名前を付けたものの、何をどうやって食べさせたらいいのか全然わかりません。鳩は豆?それくらいの知識しかないし、でも雛なんだからおそらく親は噛み砕いたものを吐きもどして与えているに違いないと、冷凍コーンを解凍して青菜と一緒にすりつぶし、少々動物性たんぱく質もとオキアミの干した物も入れ、それを水を含ませた食パンにくるんで小さな団子にし、それを開いた口に無理やりのように押し込んで・・・とまあ今思えば随分乱暴な。

 でも、強い子でした。次の日冷たくなっているのではと毎日ハラハラしてましたが、どんどん食べてどんどん大きくなって、鳩らしい羽毛も生えてきて急誂えの巣箱の中で羽ばたきするようになりました。巣立ちもま近。でもいつ?タイミングを見計らい、ついに巣立ち!教えたわけでもないのに、見事な飛翔!育ててから3週間半、ついにお別れ・・・。涙ぐんじゃいましたけど、何のことはないピー子はそれから毎日毎日遊びに来て、肩に乗ったり膝に乗ったり一緒のクッションで昼寝したり。夕方になるとどこへともなく帰ります。

そんな日が3カ月続きました。ある日ピー子いつにない勢いで飛び入ってきました。何かに追われているみたい。外を見ると電線の上に若いオスバトが。イケメンじゃん!きれいな子だねえ、そうかピー子もそんな年に?なったのかと人間たちは喧々諤々。それから数日追われては逃げてきていたピー子。彼の求愛に応じたのか一緒に近くにとまっている姿を見るようになりました。

そして、本当の巣立ちの日が来ました。2羽の姿をばったり見なくなりました。私の家の周りは、ピー子の親のテリトリー。二羽は新しい自分たちのテリトリーを探して旅立ったようです。一度家から200メートルくらい離れたところで、電線の上から私をじっと見ている鳩がいました。もしやピー子かとしばらく見つめあっていましたが、後ろの林から連れ合いらしい鳩が飛び立つとついて飛び去りました。それからあとはピーの姿は見えません。良き連れ合いに恵まれ今頃はお母さん鳩になって、たくさんのチビさんたちを育ってているんだろうかなと思います。たった3カ月と3週間半の縁でしたが特に鳥が好きというわけでもなかった私に忘れられない印象をを残してくれた鳩でした。

成増駅の鳩像を見ると、ピー子と連れ合いのオスバトのことを思い出してしまいます。